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シーちゃんからの贈り物

ぶどう狩りシーズンの今、スーパーの果物コーナーにも大粒の巨峰が山のように並んでいる。
我が家の庭で大豊作となってしまったデラウェアのせいで、美味しそうなそれを目にしつつも父の手前買うことができず、結局梨を手にレジに並ぶ日が続いていたある日のこと。



芽との散歩帰り、家まであと数100Mほどのところで、ワンコがノン飼い主で散歩していた。
たまーにフリーのワンコを見かけることはある。けれど大概はその後ろから飼い主が追っかけてくるだとか、家を抜け出し、勝手知ったる散歩コースをルンタッタと歩く常習犯なのだが、このワンコは見たことがなく、年のせいなのか、足元がおぼつかない様子だった。



『アタシも自由になりたい!』と興奮する芽を抑えるのに手一杯で、気になりつつもその場を後にして家に帰ったのだが、
「車に轢かれずに、家に戻れるといいがなァ」
と、居間でゴロ寝していた父のこの言葉に、再びワンコを見かけた場所まで戻った。
すると、やはり道路をポテポテと横断するワンコの姿が目に入った。私のことをを見つけると、逃げるどころか尻尾を振って駆け寄り、その場にちょこんと座り込んだ。
「おまえの飼い主さん、どこにいるの?」
と聞いたところで返事があるわけもなく、首輪もしておらず、手がかりはない。しばらくその場で飼い主が現れるのを待ったが、人っ子一人、通る影もない。
日差しが照りつける中を長時間歩いていたのか、ワンコはかなり息遣いが激しくなっており、脱水症状が起こっては困ると、ひとまず家に連れて帰ることにした。



水の入った容器を差し出すとワンコは夢中になって飲み、落ち着きを取り戻した後は、まるで自分の家のようにリラックスした様子で部屋を歩き回っている。

私「…かわいいね」
父「…おう」
私「…飼い主さん、もし見つからなかったらさ…」
父「…おう。…って、ダメだダメだ!そんな目で見てまうがや!」

写真を撮って迷子の張り紙を作成しろと私に命じた父は、自分で家に戻るかもしれないからと、情が移る前に再びワンコを連れて家を出た。



張り紙を家の塀に張り、父の後を自転車で追いつつしばらく周辺を走っていると、一人の女性が前を歩いているのが目に入った。近づいて様子を見ると、バッグを手にするでもなく、サンダル履きで、あたりを窺いながらそわそわ歩いている。
(ワンコの飼い主だ)
そう思い、声を掛けた。
女性の暗かった顔が明るく、安堵の表情に変わった。
あらぬ方向に行ってしまっていた父を携帯で呼び戻し、無事、ワンコは飼い主さんの元へ。

聞くと、雷に異常な反応を示し、時に家を飛び出し垣根を越え、脱走することがあるのだとか。
たいていは家のごく近くでウロウロしているのだが、今回はちょっとした大冒険になってしまったようだ。

私「飼い主さん、見つかって良かったね」
父「おう」

もう少し一緒にいたかったなと、まだ腕に残るぬくもりを感じながら、抱っこされて家へと戻るワンコの姿を見送った。




その翌日。
飼い主さんがワンコと共に我が家を訪ねに来てくれた。
「うちもハスキー犬を飼ってるんですよ」と交わしたその一言を頼りに、探してくださったという。
そしてお礼にと、こんなに大きな巨峰をくださった。
ぶどうに対して、もはや禁断症状が出ていた私にとって、こんな嬉しい贈り物はなかった。



ありがとね、シーちゃん(仮名)。
雷鳴ったら、またうちへおいで。





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| 徒然日記 | 22:18 | comments:9 | trackbacks(-) | TOP↑

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